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日展アーカイブ

2007年~2015年 50歳前後

 調和体と王鐸の縦作品(長条幅を元に)を制作していた頃

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第42回日展(平成22年) 特選(1度目)受賞作
  ひと夏の思い出     
80cm   ×180     cm

瞿塘は天下の険 巫峡勢い相連なる 岸を夾む千尋の壁 中流一罅の天 山空しくて獣跡無く 江逼(せま)って人煙少なし 唯聴く鼕々の鼓 朝に牽く百丈の船 

   ※瞿塘(くとう)・巫峡(ふきょう)=四川省の両岸絶壁の舟行困難な名勝

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​第1回日展(平成二十六年) 特選(2度目)受賞作 一罅の天   

240cm  × 60cm

日展が改組になる頃の数年は、王鐸の長条幅に憧れ、行の傾き、揺らぎをひたすら追いかけていた頃。

黒の強さと余白、線の集散、交錯の面白さを工夫して工夫の跡を感じさせない作を狙っていた頃の作

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​第2回日展(平成二十七年) 無鑑査(2度目) 秋

2015年~  55歳~

光悦の世界観に憧れ、ときおり佐理の脱力感・懐素の大胆な展開を学びながら魅力的な先達の築いた書の世界観に浸っている。

また、光悦の世界観にこそ調和体の制作の鍵がるのではと模索を続けている。

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80cm × 240cm

 さて冬枯れの景色こそ秋には長々劣るまじけれ汀の草には紅葉の散り留まりて霜いと白らをける朝 水辺より煙の立つこそをかしけれ汀の草に葉紅葉の散り留まりて霜いと白らをける朝遺水うより煙の澾立つこそおかしけれ

日展新審査員

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​令和3年(第8回)日展   80cm×240cm  新会員 

流水は涓々(=けんけん・さらさらと)と浅沙に映じ 石林の風急にして啼鴉乱る
荒村寒食に人到る無く 何れの処か香来る枳殻の花

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釈 文

一年の好景初めての垂柳 二月の餘寒未花を放たず         120cm×160cm

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釈文 日ごと夜毎いそぐが如く赤く成りし紅葉の上に降る山の雨 閑かなる亡ぶる者の心にて蜩一つ短くなけり 斎藤茂吉 80cm×240cm

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